完甘美の空腹

relish the beauty, sweet, perfect

考えたこと

エコツーリズムを考える

はじめに 1.観光と観光資源の関係 1-1.「観光」とは何か (1)観光の語源 (2)観光の定義 1-2.世界遺産 (1)「世界遺産」とは何か 1-3.世界遺産の種類 (1)自然遺産 (2)文化遺産 (3)複合遺産 1-4.世界遺産条約 (1)世界遺…

エリートかく語りき

「ノーブレス・オブリージュ(noblesse oblige)」という言葉をご存知だろうか。これは身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務がある、というヨーロッパ社会における基本的な道徳観を示したことわざ*1である。字面は非常にカッコイイか…

『千と千尋の神隠し』考

〈目次〉 はじめに 1.映画的な見方で見る『千と千尋の神隠し』 2.モチーフが意味するもの 2-1.「魔女」というモチーフ 2-2.「カオナシ」というモチーフ 4.クライマックスの意味 おわりに はじめに 千と千尋の神隠し [DVD] 出版社/メーカー: ウ…

『それでもボクはやってない』考

日本における刑事裁判の有罪率は99.9%―そんな噂話が確信に、そして疑念に変わる。記事本文にある大阪地裁の「女性が被害をでっちあげることは考えがたい」という発言、これこそは物証を軽視し証言や自白を偏重するがゆえの過ちではないのか。国だけでなく検…

動物倫理の問題について

2018年12月26日夜、日本政府はIWCからの脱退を通告した。これを受けてフランス政府は遺憾を示した声明を表明したが、その一方で水産庁や捕鯨文化の根付いた地域では政府の方針を支持するなど国内外を問わず広く波紋を呼んでいる。これら捕鯨を取り巻く「…

「教育」の可能性

様々あって人に「学ぶ」という業を身をもって体感してもらうべくあれこれ試行錯誤する境遇にある*1。そんな今日、「教育ができること」について考えたことを二、三ほど書き留めておきたい次第である*2。 「教育万能説」や「教師万能であるべき論」の信者は大…

「哲学書を読む」ということ

私は、人文系学問を志す者として、「哲学書」と評される書物に相対することが少なくない。つい先日友人が哲学書の話をしているのを聞きながら、そういえば「哲学書を読む」という行為は幾分特殊な行為である、と一人考えていた。今回はそんな、哲学書を読む…

「最高の読書」とは何か

と問われたならば、あなたは何をどう答えるだろうか。無論答えは十人十色で千差万別な玉石混淆、真に「正しい」答えなんてあるはずもない。しかし、21歳時点での私の考えを、備忘録的に書き留めておきたい次第である*1。 フランスの文芸批評家であるアルベー…

「自分らしさ」に悩む人へ寄せて

この頃、私は自分の「言葉」を失い続けている。これは、私が最近になって少しまともに勉強ができるようになってきた、ということにおそらく関係していると勝手に自負している。『シラノ・ド・ベルジュラック』において「実が無いだけ雄弁である」と言われて…

『ジーン・ワルツ』考

〈目次〉 「代理出産の問題について」 1.生殖医療を大きく進歩させた「体外受精」 2.『ジーン・ワルツ』のモデルについて 3.代理出産とは 4.代理母の問題点 〈あらすじ〉主人公の曾根崎理恵は、帝華大学で体外受精の研究と発生学の講義を行いつつ、…

生殖医療の問題について

〈目次〉 生殖医療の問題について 1.子供を産む女性に冷たい日本 2.「不妊社会」の日本 2-1.日本の不妊をめぐる現状 2-2.「不妊社会」を克服するための支援 3.生殖医療の進歩に付随する問題 生殖医療の問題について 1.子供を産む女性に冷た…

『ハンナ・アーレント』考

〈目次〉 「戦争責任の問題について」 1.ナチス・ドイツの戦争責任 2.カール・ヤスバースの指摘するドイツ国民の戦争の罪 3.日本の戦争責任について 3-1.「東京裁判」 3-2.家永の『戦争責任』 〈映画のあらすじ〉ユダヤ人であったことから、ナ…

人間らしさ

褒められれば、調子に乗る。ちょっとでも馬鹿にされると、傷ついた、と怒る。すぐ、謝れ、と口にする。思い通りにならないと、不機嫌になる。少しでも叱られると、ふて腐れる。誰からも構われないと、自ら、自分自身がいかに強く、いかに充実し、いかに立派…

自分の「意味」

自分の「意味」を見出すことは、偉いことでも何でもない。ただの不可避性である。若くして、自分の「意味」を見出してしまう人は少ないかもしれないが、私の知る限りでは全くと言っていい程にいない訳ではない。それに自分の「意味」を見出したからと言って…

「承認」はいらない

自我の渇望からか、傲慢からか、それとも屈託からか、理由はともかくとして、「他人からの承認なんかいらない」「誰彼構わず自分のしたいようにする」という存在の仕方は可能だ。実際、そういう人もいるだろう。共我などどうでもよく、自我全開の生き方であ…

私の大学生活について

大学に入学して3年と少しが経った。私の大学生活も峠を越し、「社会」という不安がだんだんと近づいてくる。まだもう1年あるとはいえ、相応に慣れ親しんだこの生活を捨てる日も近い。この3年間で私がどう変わったか、或いは何も変わっていないのか、少し…

大学における「多様性」について

多様性について思うところを論じたばかりであるが、今度は大学における「多様性」という欺瞞について考えたい。 「大学は、様々な人々が集う多様性に満ちた空間である」などという売り文句がある。これについては何とも虚飾に満ちている言葉だと私は思ってい…

「充実した大学生活」とは

最近、「大学生活がつまらない」「人生つかれた」「明日が憂鬱だ」なんて言葉をよく目にする。ゴールデンウィークが終わり大学から人が減り始める頃、大教室では空席が目立つようになり、対して学生が暮らすアパートや大学周辺の居酒屋が新歓期とはまた違っ…

時間は人を変えていく

毎日やるべき事が沢山あって休む暇も無く働き続けていると「自分って何者?」とか「自分のやっている事の意味とは」みたいなことを悩まなくなってくる。 やらなければいけない事は、それこそ無尽蔵にある。やらなければいけない事をこなしているだけで一日が…

選ばれないことは死ぬこと

選び選ばれるという関係。 人は人を選び、人に選ばれて生きている。人生の最初のステージである家族を除けば、友人として誰かを選び選ばれ、恋人として誰かを選び選ばれ、社会として誰かを選び選ばれ、生きている。それが世界との繋がりだ。人は人との繋がり…

「若者」と「大人」

ある程度の年月を生きてきて、いくつもの季節を一通り過ごしたその積み重ねの上で成り立ってる、そんな自分の人生の現状を受容している人や、或いは、物事の良し悪しに関わらずその経験の蓄積の上に生きている人は、既に「大人」と形容できるだろう。少なく…

「証明」したい人と「承認」されたい人

自己証明は、他人に認められてはじめて完結するはずである。恣意的な独り善がりの主張による「快さ」よりも、相互承認の方がもっと大きな「快さ」なのだから。それゆえ、それが可能になるためには一方的な証明意思が抑制されなければいけない。私たちは他人…

フロイト的精神分析にみる「快さ」と「不快」

私たち人間は「快さ」を求め「不快」を避けるという「快感原則*1」に従う、ということを明確に示したのはご存知フロイト大先生である。彼の著書『精神分析学入門』に、こんな一節がある。 “私たちは、私たちの「心的装置」の働きに、ある主要な意図が認識さ…

『定本 育児の百科』考

私たち人間の創成期である赤ん坊には、本能としての「快さ」か「不快」の表明しかない。赤ん坊の泣き叫びや乳児のぐずりは、存在の生理的不快の現れと見て取ることができる。それは意思による表明でも主張でもない。ただ生理の不快によって泣いてしまうのだ…

証明と承認

私は、人間の言動の根本的な動機は、それが無意識であろうと意識であろうと、ほとんど全て1つの欲求に起因しているのではないか、と考えている。それは、自分という存在を一人前の、或いはそれ以上の、価値ある、或いは尊重されるような人間だと、他人に認…

「表象」について

個人的に専門外の内容で、今最も熱いテーマが「自他はどう表象されるか」ということだ。私たちは実に多くの表現手法を持っているが、それらは果たして自らを正しく表しているのだろうか、とかそこら辺にまつわること。 実を言えば、「アイデンティティ」につ…

自尊心

私たちは、人に認められるために生きている訳ではない。幸か不幸か、この世の中に生まれてきた以上、誰に認められようと認められまいと、まっすぐな精神をもって自分なりの生涯をなんとか全うすることこそが、「生きる」ということだろう。 しかし、私はこん…

凡庸

信仰は、精神の外部に留って人間性の大事な部分を外部の影響から防ぐべく、精神を厚い壁で覆って硬直させる。現代社会ではこういう有様が一般化し、日常化している。 信仰は、新しく生き生きとした確信が入り込む余地を許さないことでその力を示す。しかし、…

「今、ここ」を生きる

思うに、幸福とは、生きており、そこからさらにもっと生きていようとすることであって、生きていることの「条件」とは全く違う。「生きる」ということのなかに「強度の差異*1」があって、「生をより強く感じられる生き方」がある。植物や動物や、生きている…

『ないものねだり』孝

DAOKOの『ないものねだり』という曲がある。 ないものねだり DAOKO J-Pop ¥250 provided courtesy of iTunes 迷い込んだ森の中で踊るのはワルツ軽く弾むリズム沈む雫にプリズム出ル国 落つる国とっくに記憶の奥に潜り 黙示 遠くにオンリー ロンリー 気づかな…